2006年05月22日

さらばジャマイカ

思い出す限り、自分の記憶にある最も古い洋楽が「さらばジャマイカ」
亡くなった父が、ハリー・ベラフォンテのファンで
そのレコード(SP盤!)がウチにあった。
私がこのレコードを聴いていた年齢は推定四歳。このSP盤今でも持っている。
ハリー・ベラフォンテはカリプソ歌手として知られていて、おそらく「バナナ・ボート」を知っている人は多いだろう。
カリブ海周辺の黒人の労働歌や民謡をポップスアレンジして世界にヒットさせた人だった。80年代にはあの "We're The World"にも参加したっけ。
社会運動家としても活動していた人だった。

「さらばジャマイカ」はほのぼのとした和みの中にも、独特の哀愁を漂わせていて、幼児の頃の私を魅了したらしい。レコードが擦り切れるほど聴いて歌を丸暗記、お客さんが来ると歌って聞かせていたという。これは親の証言。
自分でもおぼろに記憶がある。レコードに針を載せる真似をして、かわりに自分が歌っていた(笑

Jamaica Farewell

Down the bay where the nights are gay
And the sun shines daily on the mountain top
I took a trip on a sailing ship
And when I reached Jamaica I made a stop

Down the market you can hear
Ladies cry out while on their heads they bear
Akee rice, salt fish are nice
And the rum is fine any time of year

Sounds of laughter everywhere
And the dancing girls sway to and fro
I must declare my heart is there
Though I've been from Maine to Mexico

But I'm sad to say I'm on my way
Won't be back for many day
My heart is down, my head is turning around
I had to leave a little girl in Kingston town

野暮は百も承知で訳してみました。雰囲気訳ね。

夜がご機嫌な港
昼には頂に陽を望む山
私は帆船で海をわたりそして
ジャマイカへたどりつく

市場をにぎわす声は
頭に荷をのせた女たち
アキィや塩魚はうまいし
ラムはいつでもご機嫌だ

笑い声はあたりにあふれ
踊りゆれるのは娘たち
メイン州からメキシコまで船出しても
心はいつもジャマイカに

船出のときがきて
またしばらくは戻れない
別れに沈む心を巡る
キングストンにいたあの娘

Akeeというのは辞書によると
Akie (or akee) rice is a Jamaican dish made from rice plus the fruit of a special tree called akee that grows in the Caribbean
だそうです。

この曲に関するハリーのインタビューを見つけました。

As a small boy, I spent many many years donwn in West Indias. Of the many hours of the many days of many weeks that I was there, I spent most of my time down at the docks,swimming with the other boys mainly, but also listening to the songs and the stories mainly, the sailors used to sing and tell.Many of them I would never ever be able to repeat. But of the ones that I can always remember whenever the sailors were leaving for another island of some far off country, they would sing the "Jamaica Farewell".
[拙訳]
幼い頃、私は西インド諸島で多くの歳月を過ごしました。その頃にはいつも、他の子どもたちと一緒にドックのあたりを泳いで遊んでいたのですが、水夫達の歌や話を聞いていることもしばしばありました。
その内容は多くは忘れてしまいましたが、ひとつだけ覚えていることがあります。それは、水夫たちが遠い国の港へと船出して行くときに、いつも歌っていたたのが「さらばジャマイカ」だったということです。

ということで、「さらばジャマイカ」というのは、カリブ海の水夫達の伝承歌なんですね。

調べてみて少し驚いたのは、この曲、チャック・ベリーがカバーしてるんですね(想像つかない)。でも、他のアーティストにもカバーがあると思います。

自分は、黒人音楽を聴くときに、背後で、ふとこの曲に漂うカリブ海のブルーと、そこに隠れた哀愁を聴いてしまうことが多い……のです。
posted by BustaCat at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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