2005年06月25日

Scritti Politti

scr_poli.jpg

グリーン・ガートサイド、デビッド・ギャムソン、フレッド・メイハーからなるユニット。
85年の代表作『Cupid & Psyche 85』では、仕掛け人としてアリフ・マーディンが参加(プロデューサーとしてはクレジットされていない)。ドラムにスティーブ・フェローン、ベーシストとしてマーカス・ミラーやウィル・リーが参加している。
中心人物とされているグリーン・ガートサイドは、フェイバリットがアレサ・フランクリン、愛読書がJ・デリダ、ついでに外見はヴィジュアル系とかなりややこしい人なのだが、現実の音楽的なリーダーはキーボードのデビッド・ギャムソンだったと思われる。D・ギャムソンは、その後プロデューサとして活躍していて、近年ではミシェル・ンデゲオチェロなどを手がけている。


Scritti Politti は85年当時としては最先端のサンプラー『フェアライト』とYAMAHAのDX7を大々的に駆使して、打ち込みとサンプリング・サウンド・コラージュにによる新しい時代のブラック・ミュージックをぶちあげた。
とにかく当時としては画期的で斬新だった。このアルバムに先駆けて12インチシングルがリリースされていたのだが、それは輸入盤屋に予約して買い付けた。
マイルス・デイビスは自身のアルバム『TUTU』で、この『Cupid & Psyche 85』の中の1曲『Perfect Way』を取り上げている。とは言ってもマイルスが採り上げたと言うよりは、マーカス・ミラーが採り上げたと言った方がいいのだろうが……。そして『Cupid & Psyche 85』の次作(名前忘れた〔笑〕)においてはなんと、マイルス自身を引っ張り出すことに成功している。ただし1曲だけ。

ところが、だ。
今聴き返してみるとこのアルバム、激しく普通(←形容矛盾)である。
ここで使われているサウンド手法というのは、あっという間(本当にあっという間だった…)にパクられまくり、数年後には、ほとんど「標準」といってもいいくらいに当たり前のサウンド手法となってしまった。
丁寧に練りこまれたサウンドは今でも十分に聴くに堪え得るリティを持っている。
それでも、こと手法ということで言うなら、今ならフェアライトなどという大袈裟なモノは使わずとも、マックかPC1台持ってくれば、同様のことは「ご家庭」でいとも簡単にできてしまう。もちろん「センス」一発があれば…の話だが。
今になってみると、かえって新鮮に聴こえるのは、打ち込みサウンドに被せられた人力の演奏(ドラム・ベース・ギター)であるというのも興味深い。当時はデジタルの最先端であったサウンドが今ではアナログに聴こえるのだ。
当時は、あまりに機械的過ぎるビートに気を遣ってか、打ち込みの上に人力の演奏が丁寧に被せられていた。例えば、片方のチャンネルに打ち込みのハイハット、反対のチャンネルに人力のハイハット、という具合。そして、打ち込み自体も、できるだけ自然なビート感を出すために非常に丁寧に作りこまれている。とても品位の高いサウンドで賞賛に値すると思う。

当時は新しいサウンドに思いきり興奮したものだが、振り返ってみると、新しかったのはテクノロジーだけではなかったか……。結局のところ80年代の主役は、アーティストたちではなく、YAMAHAやRolandやKORGといった日本の電子機器メーカーだった、といったら穿ちすぎだろうか。

そうした80年代において、一人マイペースで頼もしかったのが最初の絶頂期にあったプリンスだった……。

posted by BustaCat at 02:16| Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽 全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これはまた随分と懐かしいアルバムですね。当時の同僚が購入して毎日聴いてたっけ。この頃の私はといいますと、RUN DMC の 2nd アルバムに衝撃を受け、RAP の世界にのめり込んでいったのでございます。
Posted by ぷらちな at 2005年06月28日 00:52
ぷらちなさん。いつもどうもです。

>RUN DMC の 2nd アルバム…
当時、私はHIP-HOPは絶対に日本には根付かない(一時流行でおわり)と確信してましたが、ものの見事にはずれました。

因みに、ぷらちな さんって、私の仕事の部下たちとほぼ同年代だね…多分。
Posted by BustaCat at 2005年06月28日 01:25
日本の連中の gangsta 猿真似ラップもどきは聴くに堪えませんので、この世の中から駆逐して欲しいと切望しております(笑)

#精神年齢だけは若いっすよ〜 w
Posted by ぷらちな at 2005年06月29日 20:58
>この世の中から駆逐…
過激っすね。とりあえず私はノーコメントっと(笑

>精神年齢だけは若いっすよ〜
精神年齢なら私も17歳(←自分で書いて気持ちわりぃ
Posted by BustaCat at 2005年06月29日 22:55
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