2005年09月04日

世代論をヤりたい理由(ワケ)

父=中村とうよう、母=湯川れい子、兄=渋谷陽一
この人たちに受けた影響は計り知れない。
父・母への尊敬と反抗、兄への反感。
(でも今では、渋谷陽一さんを尊敬している私)
父と母の世代がジャズを愛するのは当然として、ロックを理解するということは並大抵のことではない。
私は時として、ミュージシャンからよりも音楽批評家からの影響を強く受けたのではないかと訝しむことがある。
笑い事ではなく、文学や映画や美術では当然のようにあり得ること。
文学や映画や美術では、批評抜きに感性(と呼ばれるモノ)は機能しない。
音楽ではどうですか?


父=マイルス・デイビス、息子=プリンス
父にとって最愛の息子にして後継者。
継いだものは「ちょっとした」天才と、自らの才能への「稀にみる絶大」な制御力。
父の欠点=雄弁すぎること。
息子の欠点=器用貧乏。

兄の世代=ニュー・ロックの世代=ジミ・ヘンドリックスの世代。
兄の世代=「革命」の世代。ジミだけが革命起こしてたワケじゃない。
兄の世代には「革命」の世代の盲目を指摘せざるを得ないのが私たち。
「ジミの価値が innovation だなんてふざけるな!!」
「プリンスの価値が innovation だなんてふざけるな!!」
というのが兄への反感。

兄の世代と私の世代の間には、年齢差を越えた価値観の深い溝がある。
これはある意味当然のこと。
兄の世代はジミ・ヘンドリックスを理解できない。私たちの世代は、少しだけズレたおかげで、ジミを理解することができる…ように思う。
…ということは、私はプリンスを理解することができない。できるのは共感だけ、かも知れない。
愛せるなら別に問題ないけど。

プリンスは Musicology で親子三世代にわたる感性たちを、貫通する力を証明して見せた。
これが一番肝心なんです!!
それは、彼がそういう歳に達したということ。
posted by BustaCat at 01:37| Comment(3) | TrackBack(0) | 音楽の戯言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Busta Catさん
最近のエントリー熱いですね!
僕は1970年生まれです。
僕も、ミュージシャンよりも批評家から影響を受けた時期がありましたよ。漁るように雑誌を読みまくって。90年代のオアシスが出たときなんかUKバンドミーハの塊で、評論家様命でした。でも、同時期にブルースに出会って、違う違う!いい音楽は色んな所に偏在している。心の目を開いて、音楽聴かないとって、評論家を捨てました(笑)ちょっと趣旨と違いますが、Busta Catさんの記事に触発されて書いちゃいましたー。
Posted by lenmac at 2005年09月04日 08:17
おはようございます。
とても面白いテーマですね!
これからの展開が楽しみです!

>私は時として、ミュージシャンからよりも音楽批評家からの影響を強く受けたのではないか

洋楽への入り口として、私も音楽評論家の方々の言葉がなくてはならないものでした。
渋谷さんの場合はライナーノーツ、ロッキングオンそしてラジオの3方向(それとテレビ朝日でやっていたショービズTODAYも)から様々な情報を教えて頂くことができました。
余談ですが「リスナーの快楽地獄」という渋谷さんの言葉は、当時はわかりませんでしたが、今本当に実感しています。
最近はインターネットが普及したこともあり、またタワレコやHMVにて良質なフリーペーパーが手に入ること、そして何よりも部屋の場所がないということで、ロッキングオンを買うのを禁じていますが(今月号はCD付きなので買おうと考慮中)、渋松対談は捨てがたいですね。これも余談でした。すみません。

プリンスの新曲「S.S.T.」が昨日公式HPにて公開されましたが、どこかカントリーを感じさせるギターメロディと後半のファンクジャズ(すみません、現時点では私は1曲通して聴いていません)の混合という面白い楽曲に仕上がっているようです。
そしてこの曲はさきのニューオリンンズを直撃したカトリーナ被害に対してのチャリティソング。
この行動力の早さ、本当に感動です。
プリンスはデビューから既に25年以上のキャリアがありますが、今や親の世代となり、後進への道しるべを残す作業を始めているように思えます。
Posted by PRINCE_CONTROL at 2005年09月04日 11:10
lenmac さん
評論家と称する人はたくさんいますが、自説をしっかりと持った人は本当に少ないです。多くは、情報を受け売りして「たらいまわし」してるだけですから。「たらいまわし」屋さんのいうことは無視した方がいいですよね。

PRINCE_CONTROLさん
渋谷さんは本当に数少ない日本の本物の評論家だと思います。
日本でプリンスを語るときには、渋谷さんをライナー以外読んだ事がないような人でも、渋谷さん的な価値観で語っているのを聞いて驚かされます。彼の言説はしっかりと流通されてるわけです。

「S.S.T.」さわりだけ聴きました。
私はカントリーフレイバー、というより、ヒッピー世代のフレイバーを感じました。

みんなで助け合わなくてはならない時、一番強力なのが、あの世代だから??

後半も聴きたいなぁ。どういうふうに展開するんだろう……

>後進への道しるべを残す作業
全く同感です。
でも、彼はイノベーションを止めませんよ。多分。イノベーションの質を今後おおきく変えるだろうけ……

Posted by BustaCat at 2005年09月04日 19:12
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